・出産にかんする絵本

「ちょとだけ」よ~ん

なんだか、懐かしい感じの絵柄のこの絵本「なんか昔からあるよねー」な感じですが、最近レビューや本屋さんでよくみかけます。じつは、去年の新刊です。

内容は、赤ちゃんがうまれたばかりのおうちで、おねえちゃんのなっちゃんがお母さんは忙しそうだからといろいろ自分でがんばる。

たとえば、髪の毛を結んだり、ミルクを注いだり、ブランコをこいだり。

どれも、今までどおりにはいかなくて「ちょっとだけ成功」します。うまくいかなかった、ところではなくて、ちょっとだけでも成功した!と喜んでいるところがけなげ。

でもお昼寝の前はやっぱりさびしくて、「ちょっとだけだっこして」とお願いしてしまいます。

するとよくできたお母さんは「ちょっとだけじゃなくて、いっぱい抱っこしたいんですけど」といってなっちゃんを抱きしめてくれます。

・・・う、うちの子はこんなに物分りよくなかった

そして、私もこの母のように優しくなかった

我が家の娘達が、まさに直面している「赤ちゃんに手がかかってお母さんが世話を焼いてくれない」問題。

ところが読んであげると、ぜんぜんつれない反応。(え、私なんてちょっと涙出ちゃったのに。反省?の)

我が家の構成員は全員、この本のように人間ができていないので「ちょっとでもすきあらばお母さんを独占しようと」キーキーゆうとります。

そして、当のお母さんは隙あらば自分のために時間を使おうとしますので

というわけで、我が家的には星が3つ位。

そうは言っても今まさにこの状態の家庭には「きれいごと」に感じちゃったりなんたりして

でも、2,3年後に読むと「あのときは大変だったよ。おねえちゃんもよくがんばってたよ」と涙を流すような気がします。

淡い色調のパステル画で、林明子さんを思わせる絵柄。とてもまじめで丁寧な感じです。

実際、下の子修羅場を卒業した方におススメです。

ちょっとだけ (こどものとも絵本)

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ほろりとしちゃう「おかあさんがおかあさんになったひ」

長野ヒデ子さんのこの作品は、長女出産前に自分が感じていた怖いような、楽しみなような気持ちが思い出されました。

出産シーンも描かれているけど、そんなに生々しいものではなく(もうちょっと痛がってました、私)子供が恐れるほどでもありません。色鉛筆で書かれた絵は、たくさんの小さな子ネタが仕込んであって「たーいたーいのたいこさん」に通じるものがあります。

この本の最後をよんで、つい私がほろり。

あーそうだった。「生まれてきてくれてありがとう」と思ったんだった。

最近、彼女たちの存在に対しての感謝をぜんっぜん忘れていたなー

この子たちがここにいることだけがありがたいだったんだ。よっしゃー今日から気合入れてかわいがったろ!!・・・・と思いました。(何故トーンダウン?)

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らくご絵本「たがや」

落語を絵本にするって、すごーく難しいとおもいます。

落語にはつきもののオチというかサゲって、たぶんに駄洒落だから、絵にするとどうだろう?という気は読む前からもしていましたが、まあ、この落語も駄洒落でした。

でも、川端誠さんの絵がなかなが魅せてくれるので何度で読める絵本だと思います。

内容は、たがや(樽や桶のたが)のおかみさんが、臨月にもかかわらず両国の花火を見に行き、橋の真ん中で産気づいてしまうというお話。

屋形船で繰り出している大店のご主人さんたちも、橋の上からたらされた帯にお湯とたらいと、お寿司と、お酒なんかを下げてやり言います。

「たが屋さんとは、木をあわせ、まるくおさめるご商売。そのおめでたにあやかりましょう。」

ああ、いい人情ですな~

そして居合わせたとりあげばばがこういいます。

「おまえさん、いいかい、きばりすぎちゃいけないよ。

・・・ ・・・ 

ややこはね、じぶんでよのなかにでてこようとしているんだよ。

はじめてのおおしごとをじゃましないようにね」

わたし、これを読んでがつーんと来ちゃいました。

一回目も二回目も助産師さんのアドバイスを聞けずに、いきみすぎちゃったため、かえって出血とかしてしまったので、今度こそゆっくり産むぞと、決意を新たにしてしまいました。でも、決意とかしてる時点でだめかも。

ケセラセラ、なるようになるさなんだよね、生命の営みなんだから。

そんな感じで、思わず出産に関する極意までさらりと書かれているこの絵本。びっくりアンド感動でした~

川端誠の落語絵本シリーズとして、10冊ほど出ているようです。

ほかのも読んでみたくなりました。

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写真絵本「うちにあかちゃんがうまれるの」

そろそろ、意識的に出産に関する絵本を読んでみようかと思っていたところ、探していた写真絵本を図書館で見つけました。

この本は、本当に4人兄弟の末っ子君が生まれる様子を、ひとつ上のお姉ちゃん(6歳)の視点から、写真でつづっています。

お母さんは、助産師さんの助けを借りて自宅出産するもよう。しかもお風呂での水中出産!

うわぁ。水中出産よさそうだよ。やっぱ分娩台で仰向けでいきむのって、違う気がする!

しかも、分娩台はあのスタイルでライトは当てられるわ、足は縛り付けられるはおよそ人間の尊厳というものがないと思う。てか、大上段に振りかざしてみたけどさー

 要は仰向けにうん○がやりにくいように、産むスタイルで、楽さも大分違うとおもうんですだ。

 私も3人目はやってみたいけど、実は一人目出産時、助産師さんにお願いし、出血が多すぎて結局病院の先生を呼んだり大騒ぎになった前科もち。

 私の、助産師さんで自然に分娩したいなーという気持ちは、家族の強固な反対にあっているのであります。

ちなみにここの助産師さんは究極の和食献立を手作りで作ってくれて、最高に良かったのですが、出産時は分娩台だった。

さて、閑話休題。この本は写真なのでかなりリアルです。お母さんがどんだけおなかが大きくなるか、それから、赤ちゃんが最初はぬるぬるしててグロテスクだけど、すぐにかわいくなるところとかは、絵では伝えられないでしょう。

しかし!!うちのこどもは水中出産が普通と思い込んでしまいました。

今日も洋服のおなかにクッションを仕込んで

「さあ、わたしちょっと産んでくるわ。お風呂にいってきま~す」

などといっています。うーん、次は映像を見せてみるか?

私としては、「お母さんがおなかを痛めた」様子を見てほしいのだが。

(そしていたわって感謝の言葉の一つも言ってほしいのだが)それはまだまだ無理のようですじゃ。

うちにあかちゃんがうまれるの
いとう えみこ文 / 伊藤 泰寛写真
ポプラ社 (2004.12)
通常24時間以内に発送します。

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