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「償い」本屋に平積み

新聞で何度も広告が打たれていて、気になっていたので読んでみました。

帯には「人の肉体を殺したら罰せられるのに、人の心を殺しても罰せられないのですか?」とあります。

意外なことに2001年発行のこの本。今頃なぜ?とも思いますが、まさしくじわじわと話題になったってことでしょうか?

内容は、ホームレス探偵(!)しかも元エリート脳外科医!!が自分が昔助けた少年がもしかしたら連続殺人犯ではないのかと疑います。

その子が怖いわけではなくて、触れ合うたびかわいくて情がうつっていくのだが、考えれば考えるほど疑わしくなってしまう。

それと同時に、なぜ脳外科医がホームレスに転落するか、心を捨てて暮らしている彼が少年や事件を追う刑事と触れ合うことで段々と、社会復帰を決意するまでも描かれています。

ミステリとありますが、そんなにがっちがっちのトリックとかアリバイ崩しではありません。重点を置かれているのは、探偵や少年の心の傷あたり。

私感ですが、うーん星三つ

もともと、ベストセラーとか反感を持ってしまうタイプだし。本格物のほうが好きだし。

しかし、物語の終わり真相が分かった彼と少年のやり取りはやっぱり、じん来ます。

たとえクサくても、タテマエだと思っても、相手を愛してることはストレートに伝えたほうがいいのです。この場合は子どもを守る親や大人としての愛ですが。

償い (幻冬舎文庫)

  償い (幻冬舎文庫)

  著者:矢口 敦子

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