ようやく読み終わった「邪魅の雫」京極夏彦
読了まで10日近くかかってしまいました。いくら新書3冊分の厚さとは言えちょっと不覚。今回は大好きな薔薇十字社の探偵は元気がなくて、そのぶん関口さんがいつもよりちょっとだけがんばっています。それに十八番の妖怪話もほとんど出てきません。邪魅というのはたしか「豆腐小僧双六道中ふりだし」にも出てきた我々の中にある邪まな感情によって形作られる妖怪ではなかったか?感情に実態があるのならその邪まな質量を持った分子が体を離れて、空中で再結成され邪魅となる・・・
さて、「絡新婦(じょろうぐも)の理」あたりから、読んでいる時はなんとなく判ったような気になっているけど、その実ぜんぜん判ってなくて消化不良気味だったので、前作の「陰摩羅鬼(おんもらき)の瑕」は、(意外と不評だったようですが)私は結構わかりやすくて好きだった。
その考え方でいくと、今回の「邪魅の雫」は、正体不明の一人称の「私」達と「木偶の坊」と「頭に鉛が詰まった青年」そして探偵見習いの「益田」と木場さんの部下だった「青木」つぎつぎと視点がうつりかわり、なかなかすんなり頭に入ってくるとは言いがたい・・・しかもなにかと前回の事件「箱根」の事件と「長野」の事件が引き合いに出されるので、予習不足の私にはちとつらい。というわけで今回は「姑獲鳥(うぶめ)の夏」の衝撃を星5つとすると星3つくらいかな~。それでももちろん楽しみに
していたし、次回作も絶対に買っちゃうでしょう。講談社ノベルズ界野の「ガラスの仮面」や~(彦麿風)
やはり、同封の「京極夏彦全作品解説(非売品)」のパンフレットは読後の楽しみではなくて、本を読む前に目を通しておくべきでした!!
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